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薄毛・AGAの治療方法紹介

薄毛・AGAの治療方法紹介

薄毛・AGAの代表的な治療方法について解説したいと思います。
薄毛治療はたくさんのものがあります。
代表的なものは

内服薬

 AGA、薄毛に対する内服薬はエビデンスの高いものからサプリメント程度のものまで様々なものがあります。 全般的にいるのが、治療が簡便で継続しやすいという点にあります。副作用もそれぞれですが、AGAの方はまずフィナステリド(プロペシア)をトライするといいでしょう。

 内服薬は、男性型脱毛(AGA)の場合は、フィナステリド、デュタステリドが双璧で、テストステロン(男性ホルモン)が毛根で活性化するのを妨げることで、その攻撃を防ぐ治療で、スタンダードな治療です。十分な、エビデンスもある治療ですので、まずは試してみる価値があります。 欠点といえば、男性しか使用できない、内服をよる性欲の減退、性機能の減退などの副作用がある、肝機能が低下していると使いにくいという点です。

フィナステリド

 フィナステリドは、日本ではプロペシアという商品名で先発品が販売されています。治験では、48週投与で1 mg投与群で58.3%(77/132例)で‘やや改善以上’が見られたとのことですが、逆にいうとフィナステリドだけだと、1年近く内服し続けても42%の方は改善が見られないということになります。
ただしその後は、オープン試験ですが、3年の内服で78%以上の回復が見られたのことです。すなわち、すぐには効かないですが、長期で飲むことでじっくりと効いて来ることが期待できる薬です。性機能への影響はないとは言えませんが、軽度な方と言えるでしょう。

デュタステリド

 デュタステリドは日本ではザガーロという商品名で先発品が販売されており、厚労省の認可も得ている内服薬です。917例のAGAの患者を対象とした治験では頭頂部、前頭部の毛数の顕著な改善が示されています。その治験で、デュタステリドの0.5mgの投与群ではフィナステリドと効果が同等か、それ以上という治験結果が得られていますが、勃起不全13例(10.8%)、 リビドー減退10例(8.3%)、射精障害5例(4.2%)とかなり性機能に対する影響が強いです。
精子に対する影響もないとは言えない薬剤ですので、子供を考えている方はやめておいたほうが良いでしょう。

 フィナステリドとデュタステリドに共通して言えることですが、これらの薬剤は内服を続ける必要があり、内服をやめると半年ほどかけて毛数、毛量は元に戻ってしまいます。

 女性型脱毛症に関してはパントガールという飲み薬が、比較的良質のデータを有しており、副作用も少ないことから内服をトライしてもいいでしょう。ただしパントガールだけで十分な毛量になることは稀です。

 そのほか、ビタミン剤の内服、アミノ酸の内服、抗酸化剤などが行われていますが、エビデンスは乏しく、単剤での効果はかなり限定的でしょう。あくまで補助の範囲にとどまる治療法です。

外用薬

 外用薬に関して、各社から様々な薬剤が販売されています。
外用薬の特徴は、最も簡便で、かぶれを除けば重篤な副作用がほとんどない、という点にあります。毎日頭髪につけるのがやや面倒で、かつ効果は3ヶ月~6ヶ月でやや頭打ちになりますので継続して使うことが難しいかもしれません。

ミノキシジル外用薬

薄毛治療における外用薬の中で、ミノキシジル外用薬が最も重要な薬です。ミノキシジルは、もともと降圧剤として開発された薬ですが、それを飲んでいた患者に多毛が見られたことから、薄毛治療薬としての道が開かれました。ミノキシジル外用薬は毛包周囲の血流を改善させ、酸素および栄養状態を高めます。またミノキシジル外用薬はIGF、HGF、VEFG、FGF7という成長因子の産生を促進することで、毛乳頭細胞を活性化すると言われています。 ミノキシジル外用薬は、休毛気にある毛包を成長初期に導きますので、初期脱毛と言って一時的に抜け毛が増える場合があります。  ミノキシジル外用薬は、男性では5%、女性は2%のものを使用することが推奨されています。

  5%のミノキシジルの場合、副作用はかぶれも含む頭皮の刺激作用が6~14%報告されているますので、やや使い方が難しい薬と言えるでしょう。 効果は様々な形で報告されていますが、Kathrin Hillmannらによる報告(A Single-Centre, Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Clinical Trial to Investigate the Efficacy and Safety of Minoxidil Topical Foam in Frontotemporal and Vertex Androgenetic Alopecia in Men)では6ヶ月間使用すること頭頂部の1cm平方あたりの密度が208.8±35.7から217.6±37.1に増加し、生え際の密度は208.3±48.5から215.0±51.2に増加しています。 プラセボ(偽薬を使用した郡)と比べて有意差が見られました。 ただし、改善としてはわずかで、なかなか患者様で納得できる増加とは言いづらいかもしれません。その他、ミノキシジル外用薬に関しても、更に良いデータを出している研究者もいますが、もっとも論文として信頼性のあるものでは上記程度の効果です。

 外用薬の中で最も効果的なミノキシジルでこれですので、外用薬だけで薄毛を改善させる、というのはなかなか難しいことであるというのは、ご理解頂けるかと思います。一般的に外用薬だけで、薄毛の治療法を十分改善させることは稀です。

そのほか日本で使いやすい外用薬は
・塩化カルプロニウム
・t-フラバノン
・アデノシン
・サイトプレン・ペンタデカン
・ケトコナゾール

などが有名です。

塩化カルプロニウム

 血行促進作用があります。AGAに対する効果は十分に検証されていません。効果はミノキシジル外用薬に劣ります。保険適応となるフロジンという薬があります。しかし、経済的なメリットだけで、それ以外のメリットはほとんどありません。

t-フラバノン

  t-フラバノンは毛包の成長期を延焼する事で薄毛に効果があるとされています。エビデンスは現時点では十分とは言えません。

アデノシン

アデノシンは毛乳頭に働きFGF-7やVEGF産生を促すことで毛母細胞を増殖させます。AGA、女性型脱毛症に対して数件のランダム化比較試験で効果ありと認められています。しかしt-フラバノン同様にプラセボ群(偽薬群)にも有効率が高い点が気になります。
 重篤な副作用もないので、気になる方はトライしてもいいでしょう。

サイトプレン・ペンタデカン

毛包への栄養補給を目的とした薬剤です。ペンタデカンは発毛に必要なエフリン、BNPの産生を促します。ペンタデカンは髪の主要成分であるケラチンの合成に必要なエネルギーを供給します。かなり弱いエビデンスですが、薄毛に効果が見られています。

メソセラピー

 メソセラピーというのは、もともとは皮膚を若返らせるのを目的とし、ビタミンやミネラル、アミノ酸、酵素やホルモンを皮膚に微細な針を使って注射していたことから始まります。

 皮膚はバリア機能としての役割があり、薬剤を塗布してもなかなか吸収されないという難点があります。  そのため、何かの薬剤を皮内に届けたいとすると、薬剤が十分安全なら、直接注射器で注射する方が効果的と考えられます。

 薄毛に対しても2000年ごろからメソセラピーが試みられるようになってきています。  その代表がHARG+療法で、脂肪幹細胞を培養し、その上澄み液から抽出したタンパク質を滅菌し、粉末にしたものを再溶解し頭皮に針で注入してきます。この治療は安全性が高く十分な施術実績がある唯一のメソセラピーであると考えています。

 その他、PRP(多血小板血漿療法)によるメソセラピーも有名です。PRPとは、自身の血を採取し、それを遠心分離し、上澄みの血小板が豊富な層を取り出し、それを頭皮に注入する方法です。こちらも論文では、議論の分かられるところですが、論文によっては一定の効果が見られています。治療がやや煩雑になり、高額になるのが難点と言えるでしょう。

 成長因子を調整し、頭皮に直接注入する方法もあります。一見合理的に見える方法ですが、こちらは実は成長因子の制御が難しく、成長因子が効きすぎて瘢痕化のリスクが高いため、行うべきではないという論文が多数あります。 成長因子というと、もともと体の中にあるものであるため、安全なイメージが多いのですが、一旦皮内に注入すると、それにどの程度反応するかは人によって異なり事前に予測することは困難です。また、成長因子の濃度などは、医院毎にレジュメが異なり、どのような成分を注入しているか完全には明らかにされていない場合も多々あります。一概に危険というわけではないのですが、安全性を最優先させるというポリシーにより当院は使用しないようしています。  ビタミン、ミネラル、アミノ酸の頭皮への注射も行われていますが、あくまで補助的な治療で、それ自体にAGAを改善させる効果はありません。

植毛術

 外用薬・内服薬・メソセラピーといった非手術的な治療をフルで行っても1年以上、薄毛が反応しない場合や毛包が閉じて産毛もなくなっているは、植毛術などの外科的治療に移行するといいでしょう。
 植毛術には自毛植毛と人工毛植毛の2つがあります。
 人工毛植毛は多くの生着例が報告されていますが、感染や瘢痕化のリスクが長期間にわたり付きまといますので、現在ではあまり推奨はされていません。

 ですので、植毛するなら自毛植毛ということになります。
自毛植毛は、ご自身の後頭部などから採取した毛を1本ずつ、もしくは数本ずつ株分けしてきます。それを、薄毛が気になる部分に田植えのように打ち込んでいきます。かなり原始的な方法に思われますが、長い歴史のある治療で80%以上の生着率が報告されるまでに至っています。
 料金が高額になること、痛みやダウンタイムが避けられないこと、1回あたり植毛できるのは数千株程度までであるという限界があります。

かつら

こちらは治療と言えるかどうかは微妙なところですが、医療による増毛が盛んになる前は一般的な対処方法でした。

 かつらは近年では色々な形式のものが増え、より自然に仕上がる方法がとられています。従来の形式のかつらだけでなく髪の毛に編みこむような増毛も多く見られるようになりました。

 まず、かつらに関して考えなければいけないのは費用です。かつらは一般的にオーダーで高品質のものをつくるのには60~120万ほどかかると言われています。一度カツラを作ってしまえば、それ以上費用はかからないと思っている方も多いかと思われますが、そうではなく維持費がかなり高いという印象を受けます。 まず、その後も残っている毛が伸びてきたら、かつらに合わせた髪の毛のカットやかつらのメンテナンスで、月10,000円はかかります。さらに、年1回の修理(数万円程度)、専用のシャンプー代(月5000円ほど)など次々に費用がかかっていきます。他にも修理に備えて、スペアのかつらも用意する必要があります。かつらも消耗品ですので、2、3年で作り変える必要があります。

 また人工毛を編みこむ施術に関しては、残っている毛髪に編み込みますので残っている毛髪に負担がかかってしまいます。また1本1本毛髪に編みこむタイプのものであれば、髪の毛が伸びるに従い、メンテナンスは避けられないですし、髪の毛が抜けてしまえば、人工毛も抜けてしまいます。総額いくらかかるのか、メンテナンスでどれくらいの費用がかかるのか明らかにされておらず不明ですが、頻繁なメンテナンスと高額の費用がかかることは避けられないでしょう。
 かつらを利用する場合は、長期的にいくらくらい費用がかかるか、メンテナンスの体制はどうなっているのか、十分に確認してから購入することを強くお勧めします。
 以上を考えると安全性は高いものの、決して安いとはいえず快適とは言えないと思いますので、医療で改善できる場合は病院に行った方がいいように思います。もしどうしても治療を行いたくない、何らかの健康上の理由で行えない、という場合はかつらを選択するといいでしょう。

増毛サロン(民間療法)

 こちらは最も注意しなければいけない増毛法でしょう。増毛サロンは毛穴の綺麗にし、皮脂のつまりを改善させ、何らかのクリームをつけたり、マッサージを行ったり、エレクトロポレーションを行ったりということが多いと思います。しかし、これらの方法はほとんどエビデンスがありません。AGAに関しては実は頭皮環境とAGAの症状にはほとんど関係なく、頭皮をクリーニングしたからと行ってAGAが良くなることはないのです。

 リラックス効果、衛生的な効果を期待していくのはいいのですが、増毛を期待していくには少し考え直した方がいいかもしれません。サロンによっては300万円ほど費用が掛かり、のちほどトラブルになることも多いのです。髪の毛を本当に増やしたい場合は、病院を受診するように強くお勧めしたいと思います。

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