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アトピーによる抜け毛について

薄毛になる原因は、何も加齢やストレスだけではありません。アトピーが原因で薄毛になることもあります。もしもアトピーをお持ちで薄毛が気になっている方は、アトピーを改善することで薄毛も良くなる可能性があると言えるのです。

ここではアトピーだとなぜ薄毛になりやすいのかということから、薄毛の改善方法、AGAとの見分け方などをご紹介します。

頭皮にアトピーができると抜け毛の原因になる

アトピーといっても、腕や脚などにしか症状がない場合は、薄毛になる可能性はあまりありません。もし頭皮に症状がないのに薄毛になっている場合は、AGAの可能性が高いでしょう。

ところが頭皮にも症状が出始めると、薄毛になってしまうことがあります。アトピーは腕や脚の関節にできやすいことが特徴ですが、頭皮にできてしまうこともあるのです。

頭皮をかいてしまうから

アトピーが頭皮にできると、どうしてもかいてしまうかと思います。頭皮をかきむしることは、髪の毛や頭皮を傷つける原因です。さらに何度も何度もかくことで、髪の毛が傷んでしまいます。髪の毛が途中で切れたり抜けたりしてしまうこともあるでしょう。また頭皮に炎症ができることで、炎症がある部位の抜け毛が増えることもあります。

頭皮についた小さな傷から雑菌が入ると、これも薄毛の原因です。雑菌が繁殖すると、頭皮環境が悪くなって健康な髪の毛が育ちにくくなってしまいます。このように頭皮にできたアトピーをかくと、さまざまな害が起こって薄毛につながることがあるのです。

アトピーの炎症が毛根に及ぶことがあるから

頭皮のアトピーの症状が進んでくると、炎症が毛根に及ぶことがあります。毛根は髪の毛を成長させるために大事な役割をはたしている毛乳頭や毛母細胞などがある部分です。毛乳頭は髪の毛を成長させる司令を出し、毛母細胞は細胞分裂を繰り返すことで髪の毛を伸ばしていきます。

毛根に炎症が及ぶと、毛乳頭や毛母細胞のはたらきにも影響が出るため、髪の毛の成長が妨げられてしまうことがあるのです。

アトピーによる抜け毛とAGAの違い

ご自分の薄毛がアトピーによるものなのか、それともAGAなのかを見分ける方法があります。アトピーかAGAかによって行うべき対策方法が変わりますので、何が理由で薄毛になっているのかは知っておくと便利です。

頭皮にかゆみやフケがある

頭皮に強いかゆみがある場合は、アトピーを疑ってみてください。かいてもかいても落ち着かないかゆみは、アトピー特有のものです。さらに頭皮が強い炎症を起こしたり、フケが出ていたりする場合はアトピーの可能性が高くなります。

ただしかゆみやフケは、脂漏性皮膚炎でも起こるものです。脂漏性皮膚炎はカビの1種であるマラセチア菌が原因で起こります。この場合は抗真菌薬やステロイド剤で治療することになります。

アトピーではなくAGAが原因の薄毛だったとしても、脂漏性皮膚炎にかかっていたらかゆみやフケが出てしまうので、頭皮のかゆみが出たらまず医師へ相談することが大切です。

まだらに薄毛になる

AGAの場合は生え際や頭頂部から薄くなっていくことが特徴です。しかしアトピーが原因の場合は、湿疹ができた部位で薄くなりやすいので、頭皮のあちこちがまだらに薄くなります。生え際や頭頂部以外から薄毛が進行している場合は、アトピーを疑いましょう。

アトピーによる頭皮環境を改善する方法

もしもアトピーの症状が頭皮に及んでいる場合は、症状を抑えるためにも薄毛を予防するためにも対策をしないといけません。放っておくと毛根にまで炎症が及ぶ可能性があるので、早めに治療を始めることが大切です。

処方された薬や保湿剤を使う

頭皮のアトピーも薬を使って症状を抑えられます。塗り薬やローションタイプの薬が処方されますので、指示通りに使用してください。

湿疹ができている部位の髪の毛を分けて地肌を露出させてから塗ると、髪の毛にお薬がつきにくく塗りやすくなります。かきむしって乾燥が進んでいる場合は、保湿剤も使うと症状が落ち着きやすいです。

殺菌剤が含まれたシャンプーを使う

シャンプーによってはミコナゾールという抗真菌成分が入っているシャンプーもあります。もし、アトピーではなく脂漏性皮膚炎の可能性もある方は、抗真菌薬も一緒に入っているものを選びましょう。

自分に合うシャンプーの選び方

アトピーの方は、自分に合うシャンプーを選ぶことがとても大切です。合わないシャンプーを使っていると、症状が悪化したり頭皮が乾燥してフケが増えてしまったりします。

頭皮が乾燥している方は保湿力があるものを

カサカサのフケが出ている方は、頭皮が乾燥している証拠です。この場合は保湿効果の高いシャンプーを選んでみてください。頭皮が乾燥した状態が続くと、バリア機能が低下してさらに頭皮トラブルが起こる原因になります。

かきむしってフケが増えている場合は殺菌剤入りのものを

菌や真菌をやっつける成分が入っているシャンプーを使うことで、フケを抑えることができます。また、かきむしったところから雑菌が繁殖するのを抑えることもできるので、医師と相談しながら、気になる方は殺菌剤入りのシャンプーを使ってみてください。

シャンプーに使われる抗真菌剤として有名なのはミコナゾール、抗菌剤はオクトピロックスです。

刺激が気になるなら低刺激のものを

できるだけ頭皮に刺激のないものを使いたいと考えるのなら、低刺激のシャンプーを選びましょう。刺激が弱いことで知られているシャンプーは、アミノ酸系、タンパク系、ベタイン系の3つです。

アミノ酸系は「~グルタミン酸」や「ココイル」とつくもの、タンパク系は「~加水分解ケラチン」や「~加水分解コラーゲン」、ベタイン系は「~ベタイン」と記載がある成分がそれぞれ該当します。

ただしどれも刺激が少ない分、泡立ちが弱く洗浄力も弱いので使っていて合わないと思ったら、無理に使い続けず自分に合うものを使用してください。

まとめ

アトピーだからといって薄毛になるわけではありませんが、症状が頭皮にまで及ぶと薄毛になる可能性があります。処方された薬や抗菌剤入りのシャンプーを使って、症状が悪化しないようにケアすることが大切です。

もし症状が頭皮に出ていないのに薄毛になっている場合は、AGAの可能性が高いと考えられます。AGAは専用の飲み薬や塗り薬で治療をしていくことになりますので、クリニックを受診して治療を始めてください。

AGAは早めに治療を始めること効果も出やすいので、気になり始めたらすぐ受診することが大切です。

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