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ブロッコリースプラウトに育毛効果があるって本当?解説します。

「ブロッコリースプラウトから育毛効果成分が発見された」
というニュースを覚えている方は多いでしょう。近畿大学と企業の合同研究だったので信頼できると思う方もいるかと思います。
そして、さっそく今日からブロッコリースプラウトを毎日食べよう!と思うかもしれません。

しかし、本当にブロッコリースプラウトにそのような効果があるのでしょうか。
いきなり結論から言えば、「まだ研究段階なので、鵜呑みにしてはいけない」と言わざるを得ません。
ブロッコリースプラウトをそのまま食べるのと、有効成分を抽出したものでは効果が全く違います。
その有効成分も飲むか、塗るか、注射で注入するか、でも効果が大きく変わります。「○○は効果がある」という言葉は、まずは疑うところから始めましょう。

ブロッコリースプラウトに限らず、基礎の治療以外のものは「オマケ」「気休め」程度に考えたほうが良いでしょう。

ブロッコリースプラウトの栄養素、何が育毛に効果がある?

ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの発芽したての芽です。
貝割れ大根のような姿で、パックに入ってサラダ用野菜のコーナーに並んでいます。栄養価が高いことで注目されました。

ブロッコリースプラウトはカルシウムやβ-カロテン、レチノールなどを豊富に含みます。
βーカロテンは抗酸化作用があり、体内の老化原因物質(活性酸素)を取り除き、レチノールは目の網膜を守り、光を調整します。

育毛に関わると言われる成分は「スルフォラファン」です。
植物が持つ化学物質のひとつで、ファイトケミカルと呼ばれています。
先端医療研究で有名なアメリカのジョンズ・ホプキンス大学でメカニズムが解明し、ブロッコリーの発芽した芽に多いことが分かりました。

様々な実験で、スルフォラファンにはこれらの効果があることが分かりました。
・抗酸化物質、解毒に関わる成分の生成を促す
・胃粘膜の炎症を抑え、ピロリ菌を抑制する
・スギ花粉症の原因物質(IgE)の生成を抑える
・悪酔いの原因物質(アセドアルデヒド)の代謝を早め、悪酔いを和らげる
・焦げた糖分(こんがり焼けたパン、カラメルなど)に含まれる老化物質(AGE)の血中濃度を下げる
・便通改善
・肝機能改善
・マウスの実験で、ジヒドロテストステロンの分解を早める作用を確認

他にも多くの研究、論文が出されていますが、その効果の多さに驚かれます。
しかし、これらの研究の多くは「動物実験」「細胞実験」です。この点は忘れてはいけません。

「動物実験」と「臨床」(人間の実験)には深くて広い溝がある!

ここで気になるのは「マウスの実験でジヒドテストステロンの分解を早める効果がある」論文でしょう。
2016年、東京医科歯科大学が発表しました。

ジヒドテストステロン(DHT)といえば、AGAを引き起こす原因ホルモンです。男性ホルモンのテストステロンから生まれるホルモンです。
この論文は「マウスの実験で、一定量のスルフォラファンがDHT分解酵素の発生を促し、血中のDHT濃度が下がった。その結果、マウスの体毛が大幅に再生された」というものです。
これを聞くと「スルフォラファンには育毛効果がある!ブロッコリースプラウトを食べよう」と思うかもしれません。
しかしこれは人間の実験(臨床)ではありません。あくまでマウスの実験結果です。
マウスは人とは体の構造が違います。マウスでは有効だったのに人間には効果がなかった、なんていう話はいくらでもあります。
動物実験は安全性と効果の目安にはなりますが、それが100パーセント人間に効果が出るとは限りません。

インターネットが普及した今、医療リテラシーはあなたの健康と財産を守る大事なものです。
たとえ有名大学が論文を出しても、それを鵜呑みにするとひどい目に遭うことがあります。
「その論文の内容は臨床か、動物実験か、細胞実験か」
「細胞実験や動物実験なら鵜呑みにしない」
「臨床なら、何人の被験者がいるか。摂取量は常識はずれの量か」
を確認するクセを付けましょう。

AGA治療の技術はできました。まずは正しい治療を受けて改善を

昭和の時代まではAGAをくい止め、改善する治療は普及していませんでした。しかし今では皮膚科に行けば誰でもAGA治療が受けられます。
効果が定かでない民間療法を受けるよりも、まずは標準治療を受けましょう。
「標準治療」というと地味で効果が薄いように見えるかもしれませんが、それは誤りで、「多くの人に効果がある確実な治療」という意味です。

AGAの標準治療は、主に2種類の薬を使います。
・脱毛原因のホルモン(DHT)生成を抑える薬(フィナステリド・デュタステリド)
・育毛を働きかける薬(ミノキシジル)
DHTの発生を抑えないと、どれだけ育毛成分を使っても脱毛を繰り返します。逆に、育毛成分を使わないと髪の再生は遅く、なかなか効果が実感できなくなるかもしれません。
まずは防衛(DHT抑制)、次に攻勢(育毛効果)がAGA治療の基本です。

DHT抑制を促す薬、フィナステリドやデュタステリドには副作用があります。
発疹や目眩、動悸、息切れ、血圧上昇、皮膚のかゆみ、性欲減退などを起こすことがあります。肝機能に問題があると使えないこともあります。
「まずは標準治療を」とおすすめするのは、これがAGA改善の一番の近道だからです。
通院やネット診療は大変に感じるかもしれませんし、治療効果は個人差があります。しかし標準治療を続ければ今よりも良くなります。

ブロッコリースプラウトの育毛効果はまだ未知数で、はっきり分からないこともあります。
スーパーで売っているブロッコリースプラウトを食べる量で育毛効果が出るのか、それともサプリメントか、抽出エキスを皮膚に塗るのか、注射するのか・・・現在のところ、まだそのデータは揃っていません。
せめてそのデータが揃うまでは、ブロッコリースプラウトに育毛効果があるという話は脇に置いておいたほうが良いでしょう。

ブロッコリースプラウトは栄養価の高い野菜で、毎日食べると健康に良いため食べることはおすすめしますが、「食べたから髪が生える」と結論付けるにはまだ情報がそろっていません。
食べるなら、あくまでも「健康に良い」「美味しい」などの理由で続けたほうが無難です。

「正しい治療」を続けてAGAを改善していきましょう。

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