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抜け毛の毛根でわかる頭皮・毛髪の状態

自分の抜けた髪の毛をたくさん見ると、もしかしてAGA(男性型脱毛症)かな?と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。
抜け毛には、「健康な抜け毛」と「異常な抜け毛」があります。
適切なケアが必要なのは、後者の「異常な抜け毛」です。

では、どうやって「健康な抜け毛」と「異常な抜け毛」を見分けることができるのでしょうか?
実は、抜け毛の毛根を観察することで、「健康な抜け毛」と「異常な抜け毛」を判別することができます。

ここでは、抜け毛のメカニズムから、抜け毛の毛根でわかる頭皮・毛髪の状態まで、毛髪診断士が詳しく解説しています。

抜け毛が起こるメカニズム

いま、あなたの頭に生えている髪の毛は、すべて伸び続けているわけではありません。
成長している髪の毛もあれば、休んでいる髪の毛、抜け落ちる準備をしている髪の毛と、
髪1本1本には、それぞれ異なる「ヘアサイクル(毛周期)」があります。

ヘアサイクル

上のイラストのように、髪の毛は生え始めてから「成長期→退行期→休止期」を経て、自然に抜け落ちます。
そして抜け落ちた毛包からまた新たな髪の毛が産まれ、2~6年をかけて同じサイクルを繰り返します。

では、それぞれの周期を詳しくみていきましょう。

【成長期】

成長期は、毛母細胞が活発に働き髪の毛が太く長く成長する時期です。
人の頭髪の約80%以上がこの成長期の段階にあります。
一般的に男性であれば「2~5年」、女性であれば「4~6年」ほど成長期が続きます。

【退行期】

毛母細胞の寿命が尽き、細胞が死に始めます。
すると髪の毛の成長は止まり、毛根は先端が丸い棍棒(こんぼう)状になって角化し始めます。このとき、色素細胞から黒髪を作るメラニンの供給がストップするため、毛根は白色になります。
この退行期は約2~3週間で、次の「休止期」に移ります。

【休止期】

毛包の下では新しい髪の毛が生え初め、押し上げられた古い髪の毛は自然と抜け落ちます。
この休止期は約2~3ヶ月で、頭髪の約10~20%がこの段階にあります。

このように、髪の毛は1つの毛包から「成長して抜け落ちる」を繰り返すため、健康な頭皮・毛髪で抜け毛が起こることはごく自然なことです。

では、「異常な抜け毛」はどのようにして起こるのか、詳しくみていきましょう。

健康な抜け毛と異常な抜け毛

ここまで解説したように、健康な髪の毛は「成長期(2~6年)→退行期(2~3週間)→休止期(2~3ヶ月)」を経て自然に抜け落ちます。
日本人の髪の毛量は、平均して約10万本と言われていますから、1日約70本程度は自然に抜け落ちる計算になります。

また、1年のうち秋口は生理的に抜け毛が増える季節ですので、1日の抜け毛が100本を超えることもあるでしょう。
これらの抜け毛が正常なヘアサイクルを経て抜け落ちているのであれば、全く問題ありません。

しかし、何らかの原因によって成長期の途中で髪が抜け落ちたり、ヘアサイクルが短縮して早く休止期に入り脱毛することがあります。
これが円形脱毛症やAGAに見られる「異常な抜け毛」です。

では、AGA(男性型脱毛症)を例に、「異常な抜け毛」をみていきましょう。

ヘアサイクルの短縮

上の図をみてわかるようにAGAの場合、成長期が短縮され、十分に毛髪が成長しないまま退行期へと移行します。
そのため、AGAが進行している抜け毛は「細く短く、毛根が小さい」ことが特徴です。

このように、「異常な抜け毛」には毛根や毛髪に特徴がみられます。
次の項目で、詳しく解説していきます。

抜け毛の毛根でわかる頭皮・毛髪の状態

さて、抜け毛を観察することで、ある程度脱毛の原因を判別できることをお話ししました。
ここからは、より詳しく抜け毛の観察方法を解説します。

健康な抜け毛

髪:太く長い 毛根:先端が白く丸い

健康な抜け毛にみられる特徴です。
先端が白いのも正常です。
「退行期→休止期」で毛母細胞の働きが止まり、それまで作られていた黒髪色素の供給がストップするため、先端だけが白くなります。
毛根がこんもり丸いのも、毛球がしっかり成長した証です。

ただし、この特徴の髪の毛が1日に200本など大量に抜ける場合はAGAや円形脱毛症などの初期症状の可能性があります。

異常な抜け毛

髪:細く短い 毛根:先端が小さい、または毛根がない

AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性型脱毛症)、分娩後脱毛症の進行途中の抜け毛にみられる特徴です。
成長期が短縮されるため、髪は細く短く、また毛根は小さくなります。
そのため、毛根がないように見える場合も。
ただし、「成長期→退行期→休止期」の段階を経るため、先端の色は白色です。

【髪:細く短い 毛根:先端が黒く先細りしている】

円形脱毛症にみられる抜け毛の特徴です。
成長期の途中で急に髪の形成がストップし脱毛するため、毛根は先端が先細りしています。
また、「退行期→休止期」という段階を経ていないため、毛根は黒色です。

異常な抜け毛をみつけたら…

もし「異常な抜け毛」をみつけてしまったら、まずは生活習慣を見直すことから始めてみましょう。
頭皮、そして髪の毛は人間の臓器の一部であり、日々の食事から髪の元となる栄養を摂取し、睡眠や運動によって毛根の働きを活性化します。
どんな原因の抜け毛であっても、生活習慣を改善することは最も有効な対策です。

【食生活】

頭皮・毛髪は血液から栄養を受け取り、作られます。
そのため、毎日の食事から頭皮や髪の毛を作るたんぱく質や、鉄分、亜鉛、ビタミンなどをバランス良く摂取する必要があります。
とは言え、これらの成分をバランス良く摂り続けることは、とても難しいのも現実です。
そのため、普段の食事にサプリメントをプラスすることもおススメですよ。

【睡眠】

睡眠と頭皮・毛髪の健康は密接に関係しています。
よく、「夜の10時~深夜2時まではお肌のゴールデンタイム」などと言われますが、それは頭皮や毛髪にとっても同じです。
十分に睡眠を取ることで、毛母細胞の働きが活発になり、頭皮や髪の毛の成長をサポートしてくれるのです。

【運動】

運動は頭皮・毛髪の新陳代謝を活発にし、血液の循環を良くしてくれます。
また、運動によって抜け毛の原因となる「活性酸素」を減らすこともできます。
「活性酸素」とは、体内で変異した酸素のことで、老化を促進させる力があります。
活性酸素は異常な抜け毛の原因にもなりますので、運動で効率よく活性酸素を減らしましょう。

【ヘアケア】

ヘアケアで最も重要なことは、頭皮を乾燥させないことです。
頭皮が乾燥すると、頭皮を守るバリア機能も弱まり、毛根の働きも低下してしまいます。
そのため、シャンプーなどのヘアケア時は、皮脂を取り過ぎないよう気を付けてください。
例えばシャンプーですと、洗浄力の穏やかなアミノ酸系のものを選ぶと良いでしょう。
また、コンディショナーやヘアワックスなどのヘアケア用品は、合成成分の少ない安全なものがおススメです。

いかがでしたか?
毛根だけで抜け毛の原因を特定することはできませんので、参考程度に観察してみてください。
なお、薄毛治療を行っているクリニックでは、より詳しく頭皮や毛髪の状態を調べることができます。
薄毛・抜け毛にお悩みの方は、クリニックへの受診を検討することおすすめします。
はなふさ皮膚科でも患者様の頭皮、毛髪の状況に合わせて、治療方法をご提案させていただいています。

薄毛でお悩みの方は一度ご相談ください。

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