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AGAで血液検査をする理由は?

AGAの治療を始める際に、多くのクリニックで血液検査を行っています。「AGAの治療でなぜ血液検査が必要なの?」と思われるかもしれませんが、血液検査は治療を進めていく上で非常に大切なデータを提供してくれます。今回は血液検査がなぜ必要なのかについて、詳しく解説をしてきましょう。

AGA治療で血液検査が必要な理由

血液検査が必要と聞くと、「AGA治療に用いる薬の効果が強いから検査が必要なのでは?」と思われる方もまれにいらっしゃいます。そういった意味合いもあるのですが、そのためだけに血液検査を行なっているわけではありません。

理由①薄毛の原因がAGAであるかどうかを調べるため

男性が薄毛になると、まず疑われるのがAGA(男性型脱毛症)です。
しかし薄毛になったからといって必ずAGAであるとは限りません。通常は臨床的にAGAを容易に診断できますが、時にその他の疾患との鑑別、もしくは合併が問題となることがあります。
甲状腺の病気や感染症、免疫関連の疾患でも脱毛が見られることがあるため、血液検査で本当にAGAなのかを確認するのです。

理由②投薬治療ができるかを確認するため

AGAの治療薬に限らず、すべてのお薬は体質や持っている疾患、腎臓や肝臓の働き加減によって、使用が適さないことがあります。
このようなこと言うと「やっぱりAGAの治療薬は体に悪いのでは…」と思うかもしれませんが、市販で買えるような風邪薬でも使うのに適していない方はいますので、あまり気負う必要はありません。

たとえばプロペシアは体の中に入った後、肝臓の働きによって代謝されます。
肝臓が通常通りしっかりと働いている方であれば問題ありませんが、もしも働きの落ちている方がプロペシアを飲んだらどうなるでしょう。
プロペシアがなかなか代謝されずに、本来よりも高い濃度で体の中にお薬が存在し続けることになります。
そうなると副作用が起きやすくなってしまうことが予想できますよね。副作用を避けるためにも、肝機能の程度に合わせてプロペシアの服用量も調節しなければなりません。

プロペシアは肝機能が落ちている方が飲むと肝機能障害を起こす可能性もゼロではありません。
安全にお薬を使用するためにも、体の状態や機能を確認しておく必要があります。
プロペシアは数ヶ月単位で飲み続けるお薬ですので、なおさら肝臓の状態はチェックしておかなければなりません。

理由③お薬での治療効果を予測するため

残念ながらAGAの治療薬を飲み始めたからといって、すべての方に発毛効果が見られるわけではありません。
プロペシアを例に効果発現の割合について見てみましょう。プロペシア(0.2mgまたは1mg)を24週間投与したところ、97.7~100%の方で投与前と比べて毛髪の量が変わらなかったもしくは改善した という結果が出ています。
毛髪の量が変わらないということは、減少を抑えられたと捉えられるため、何かしら効果が出ていると判断できるのです。
またプロペシア0.2mgを48週間飲んだ方のうち症状が“改善”したのは54.2%、1mgを飲んだ方では58.3% となっています。
減少を食い止められたケースも含めれば90%以上の方に効果が出ていることになりますが、48週間飲んだとしても、半数近くの方は横ばいで十分満足いく結果とは言えません。血液検査を行うことである程度フィナステリドの効果予測を行うことが可能です。
もし気になる方は予め検査をしておいてもいいかもしれませんね。

理由④遺伝子検査を兼ねることも

血液検査では、AGAになりやすい体質なのかどうかを遺伝子レベルで調べることも可能です。
AGAを進行させる男性ホルモンとしてジヒドロテストステロン(DHT)が知られていますが、ジヒドロテストステロンは受容体にくっついて初めてヘアサイクルへ影響を及ぼし始めます。

この受容体のことをアンドロゲンレセプターと呼んでおり、人によって感受性は違うものです。
アンドロゲンレセプターへの感受性が高い方は、ジヒドロテストステロンが結合しやすくAGAになりやすい特徴があります。
もしもアンドロゲンレセプターの感受性が低いという結果になったとしても、絶対にAGAにならないわけではありませんが、1つの判断材料として使うことが可能です。

AGAの血液検査の方法や費用

血液検査と聞くと、お金がかかりそう、痛そうといったイメージを持つかもしれません。
どのような流れで行っていくのか、費用はどれくらいかかるのかを確認しておきましょう。

血液検査の方法

血液検査の方法はいたって簡単です。誰もが健康診断で血液検査を受けたことがあるでしょう。
要領は健康診断のときと同じです。血液検査はAGA専門のクリニック、皮膚科で受けることができます。
どちらで血液検査を受けるにしても、必ず検査の前に問診や視診があります。AGAの場合は目で見るだけでもある程度の判断がつくためです。
AGAの可能性があると判断され、なおかつ治療する意思がある場合は血液検査に進みます。

皮膚科やAGA専門のクリニック以外に、自宅で検査する方法も知られています。
検査キットの内容によっては、血液を採取せずにAGAの遺伝子検査をするだけのものもあるので購入の際は注意しましょう。
またクリニックによっては、遠方の方でもAGAの治療ができるように血液検査のキットを販売しているところもあります。
自宅で検査する場合は、病院の採血のように注射針を使うことはありません。血糖値測定をするのと同じように、指先に針を当てて採血する方法を取ります。

血液検査の費用

皮膚科やAGA専門のクリニックで血液検査をする場合は、残念ながら保険の適用ができません。
そのため費用はすべて自費です。医療機関により費用は前後しますが、初診料と合わせて10,000~20,000円くらいが相場となります。
遺伝子検査も同時にする場合はさらに料金が5,000~10,000円ほど上乗せされることが多いです。自宅でもできる血液検査のキットを使用する場合は5,000~10,000円ほどでしょう。医療機関によっては血液検査が無料となるキャンペーンを行っていることもあるため、値段はピンキリです。

初めてAGA治療をする方は血液検査を受けましょう

医療機関によっては、検査をせずにお薬を処方しているところもあります。
中には個人輸入代行サイトを使って医師の診察を受けずにお薬を使用されている方もいらっしゃるでしょう。
AGAの治療薬は風邪薬のように1週間や2週間だけ使用すればいいものではありません。プロペシアの効果を実感するには通常ですと6か月以上は飲み続けなければなりません。効果が見られたらそのまま何年も飲む可能性のあるお薬です。
AGAの治療薬はどれも長期的な使用が考えられますので、事前に血液検査をしてお薬を飲んでも大丈夫な状態なのかを確認した上で治療を始めることが大切です。
普段から健康診断を受けていない人は、思わぬ健康被害を防ぐためにも血液検査をしておきましょう。

まとめ

血液検査は、治療ができる状態であるかを確認したり、薄毛の原因が本当にAGAであるかどうかを調べたりするために行うものです。
また遺伝子検査を同時に行って、AGAになりやすい体質であるかを調べることもできます。血液検査は絶対に受けなければいけない決まりはありませんが、お薬を長期的に使用することが多いため、自分の健康を守るためにも一度検査をしておくことがおすすめです。
また検査をすることで自分に合った治療方法も見つけやすくなりますので、とくに初めてAGA治療をされる方であまり健康診断を受けていない方はぜひ血液検査をしておくといいでしょう。

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