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薄毛に対するコラーゲンの効果

コラーゲンといえば美容に良いものとして有名です。
肌ツヤをよくするために摂ることの多いコラーゲンですが、実は髪の健康にも大きく関わっていることが知られています。
コラーゲンを摂ることで髪の健康を保てるのなら、ぜひ積極的に摂りたいところです。
今回はコラーゲンがなぜ髪に良いと言われているのか、コラーゲンを摂ることで期待できる効果などを詳しく解説していきます。

髪の構造・成分

コラーゲンがなぜ髪に良いのかを説明する前に、まずは髪の毛の構造や構成成分について見ていきましょう。
構造や成分を少し頭に入れておくことで、コラーゲンと薄毛の関係性も理解しやすくなります。

髪の構造

髪の毛の1番外側を覆っているのがキューティクル、中心部に芯のように通っているのがメデュラ、キューティクルとメデュラの間にあるのがコルテックスです。
髪の80%以上を占めるコルテックスこそが、髪の太さに関わっています。
コルテックスの量が多いほど、髪の毛も太くなるのです。

コルテックスの量は、体質でも変わりますし、髪のダメージによっても変わります。

髪の構成成分

髪の毛の80~85%はたんぱく質で作られています。
残り11~13%が水分、4.5%がメラニン、1~6%が脂質です。

髪の毛はほとんどがたんぱく質でできているといっても過言ではありません。
髪のほとんどを占めるたんぱく質のうち、80~90%ケラチンです。
また髪の構成に使われているたんぱく質の種類は、実に約10万種類にも及ぶことがわかっています。

コラーゲンが薄毛に良いと言われる理由

髪の毛はとにかくたんぱく質が多く含まれていることがわかりました。
ではコラーゲンと髪の毛にはどのような関係性があるのでしょうか。
ここからは本題のコラーゲンと薄毛について解説していきます。

コラーゲンはたんぱく質の1種

髪の成分の約80%がたんぱく質であることは先ほど触れました。
たんぱく質とコラーゲンに何か関係があるのか?と疑問に思われている方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。
実はコラーゲンもたんぱく質の1種なのです。
たんぱく質はアミノ酸がいくつも結合して作られます。
コラーゲンも分解するとアミノ酸にわけられることから、たんぱく質であると言えるのです。

たんぱく質を摂っても、コラーゲンを摂っても、私たちの体はいったんどちらもアミノ酸レベルにまで分解してから吸収します。
そのためコラーゲンを補給することは、髪の原料であるたんぱく質を補給しているのと同じだと考えられるのです。
髪を構成するたんぱく質が不足すれば、コルテックスが痩せ細り、髪が細くなる原因にもなるでしょう。
コルテックスが髪の毛の太さに関係していることから、美容院でアミノ酸を配合したシャンプーでケアを行っているところもあります。
市販のシャンプーでもたんぱく質に着目した商品も発売されていますね。

コラーゲンが髪の太さを増加させたという研究も

北里大学の研究では、1日5,000mgのコラーゲンペプチドを8週間摂取してもらったところ、髪の太さがアップ したことがわかっています。
コラーゲンペプチドの摂取から4週間後で約0.003mm、8週間後で約0.006mm太さがアップしました。
日本人男性の髪の太さの平均が0.08mmであることを考えると、0.003mmや0.006mmのアップは極々わずかな変化ではありますが、少なからずともコラーゲンが髪を太くさせる可能性が示唆されました。

コラーゲンが薄毛を抑制 する

東京医科歯科大学から、面白い研究結果が発表されました。
なんと、コラーゲンに薄毛を予防する働きがあるというのです。
28種類あるコラーゲンのうち17型コラーゲンに、毛包幹細胞の働きを維持する力があることがわかりました。
毛包幹細胞とは髪の元となる角化細胞を供給している細胞です。

参照元:毛包幹細胞が色素幹細胞を維持する仕組みを解明

17型コラーゲンが不足すると、この毛包幹細胞と、髪の毛の色に関わっている色素幹細胞の働きが落ちて脱毛の症状が出てしまいます。
このことから17型コラーゲンが、毛包幹細胞の働きを維持するのに関係していることがわかったのです。
17型コラーゲンが欠損しているマウスで脱毛が顕著に見られたことからも、このコラーゲンが脱毛に影響していることがわかります。

ただし17型コラーゲンを摂取すれば薄毛の進行を抑えられるかどうかについては別問題なので、注意が必要です。

美容・健康面での効果

コラーゲンが髪の毛を構成するたんぱく質の原料となること、そして17型コラーゲンが脱毛の抑制に関与していることから、薄毛にはコラーゲンが良いと言われるようになりました。
では薄毛以外にコラーゲンはどのように働いてくれるのでしょうか。
美容面や健康面でのコラーゲンの効果も確認してみましょう。

肌の土台を作る

美容を気にする方たちがせっせとコラーゲンのサプリメントを飲んだり、化粧品を使ったりしているのは、コラーゲンが肌の潤いに欠かせない成分だからです。
どんなに化粧品に疎い方でも、コラーゲンは知っている方がほとんどでしょう。
保湿成分の中では1位、2位を争うほど良く知られている成分です。
肌や髪の毛、爪などはすべてたんぱく質でできており、人間の体にあるたんぱく質のうち約30%はコラーゲンです。

28種類あるコラーゲンのうち9種類が皮膚に存在し、潤いを保っています。
ふっくらとハリのある肌を保つために、コラーゲンが網目状の土台となって肌を支えているのです。
コラーゲンは体内でも作れる成分なので、不足することはありません。
しかし20代を迎えてからは一気にコラーゲン量が減少してしまうため、うまく保湿をしたりコラーゲンの合成に必要なビタミンCを摂ったりなどの対策が必要となります。

ただし口から摂取したコラーゲンがアミノ酸に分解された後、再びコラーゲンが形成されるかどうかは未だに不明です。
一節によるとコラーゲン由来のアミノ酸はコラーゲンの産生を促すという研究もあるそうなので、まったく意味がないわけではないと言えるでしょう。

床ずれの修復

コラーゲンペプチドを飲んでもらった方とそうでない方とでは、床ずれの治りやすさが違ったという面白い研究結果が出ています。
1日10,000gのコラーゲンペプチドを16週間継続して飲んでもらったところ、飲んでいないグループよりも傷の面積が1cm2小さくなったそうです。
コラーゲンが皮膚を構成する成分であることを考えると、傷が治りやすくなるのも考えられない話ではありません。

膝の負担を減らす

膝といえばコンドロイチンやグルコサミンを思い浮かべるかもしれませんが、コラーゲンも膝の機能に関係しています。
膝のクッションの役割をしている膝軟骨にコラーゲンが多く含まれていることから、コラーゲンも膝に良い成分として注目されているのです。

膝の痛みを訴える患者さんにコラーゲンを摂取してもらったところ、膝の炎症が緩和されて摂取前よりも膝が大きく曲がるようになった との研究結果があります。

また変形性膝関節炎を持つ患者さんにコラーゲンを摂ってもらった例では、膝軟骨の破壊に関わる物質が低下 しました。
とはいえまだ研究結果が少ないのもあり、不明な部分も多いのが現状です。
コラーゲンが膝の痛みを緩和してくれる可能性があるかもしれない、と認識しておいてください。

参照元:
コラーゲンペプチド含有食品の膝関節痛と各種バイオマーカーに対する効果
変形性膝関節症に対するⅠ型コラーゲンペプチド摂取が骨・軟骨代謝マーカーに及ぼす効果

まとめ

髪を構成している成分の80%以上がたんぱく質であることから、コラーゲンも髪の毛に良い影響を与えるものとして知られています。
とくに17型コラーゲンが薄毛と大きな関係を持つことが示されています。
ただし現状ではコラーゲンは経口摂取しても分解されてしまい、毛包に直接届くことはありません。
そのためコラーゲンの経口摂取による薄毛予防効果はあったとしてもごくわずかでしょう「。
私たちが日頃口にしているコラーゲンに期待できるのは髪の太さをほんの少し増すことでしょう。
とはいえごく僅かな変化しか期待できないため、しっかりと毛量をアップさせたい方は、薄毛の治療を行うことが大切です。

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