はなふさ皮膚科

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AGA治療薬の「ジェネリック医薬品」とは?個人輸入の危険性!

インターネット環境が発達した近年においては、消費者が自由にネット上の情報を調べ、より有利な条件で買い物などの取引を行う傾向にあります。
医療分野においても多くの情報を収集できますし、ネットを介して海外の安いAGA治療薬を医師に相談することなく手に入れることもできてしまいます。
しかしこれは非常に危険なことですので、リスクや危険性を認識しておかなければなりません。

本章ではAGA治療薬のジェネリック医薬品について、また海外製の治療薬を個人輸入することの危険性について解説していきます。

AGA治療におけるジェネリック医薬品とは?

初めにジェネリック医薬品がどのようなものか押さえておきましょう。
新薬(先発医薬品)の開発には膨大な時間と多大な開発費を投入しなければならず、開発企業は大きな負担を背負わなければなりません。
そのため、先発医薬品は特許期間として一定期間市場で独占使用することが認められており、その間は他社が真似をして成分や効果が同じ医薬品を製造、販売することができないようになっています。
特許期間が切れた後は、膨大な開発費をかけずとも他社が同じ成分を使って効能効果が同様の治療薬を製造、販売することが認められるため、効き目が同じで安い医薬品を作ることができます。
ただし、効き目や安全性などについては審査を経なければならず、厚生労働省の承認を得る必要があります。
このように一定のルールに従い、厚生労働省の承認を得て販売されるのが「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」です。

値段が安いメリットがあり、効き目や安全性は同等であるため、患者さんは先発医薬品よりも低負担で治療を受けることが可能です。

AGA治療分野においては、体内の原因ホルモンの影響を排除する「フィナステリド」という成分が大変有効です。
これを主成分にした「プロペシア」という名前の治療薬を先発医薬品として市場に投入したのがMSD製薬です。

その後プロペシアの特許期間が切れると、製薬各社はフィナステリド製剤の後発医薬品を製造し、市場に参入しました。
例えば、ファイザー、トーワ、サワイなどの製薬各社がプロペシアと同じ効き目のフィナステリド製剤を製造、販売しています。
上記のジェネリック医薬品は日本の厚生労働省の承認を得て販売されているものですから、海外から輸入する必要はなく、製品を扱っているクリニックで相談すれば医師の判断で処方してもらうことができます。

また最近はフィナステリドの効きが悪い患者さんのために、原因物質を抑制する作用の強い「デュタステリド」という成分を含む治療薬も登場しています。
製品名は「ザガーロ」といいますが、これも国内で承認を受けた治療薬です。
ザガーロは先発医薬品で、今のところデュタステリドを主成分にしたジェネリック医薬品は存在しません。

頭皮の血流を改善して発毛作用をもたらすミノキシジルについては、内服薬はそもそも日本国内で承認されていないのでジェネリック医薬品は存在しません。
ミノキシジルの外用薬は、医療用医薬品ではなく一般用医薬品(薬局で買えるもの)ですので、ジェネリックという概念がありませんが、国内では複数のメーカーがミノキシジル外用薬を販売しています。

以上が日本国内の話ですが、海外でも独自の基準で作られたAGA治療薬が製造、販売されています。
こうした海外製品を個人輸入という形で入手することも可能ではありますが、安全性が担保されていないのでリスクが高い行為です。

次の項からはこの問題について見ていきます。

海外のAGA治療薬の問題点

日本国内で販売が許可されているジェネリック医薬品とは別に、海外でも各国が独自の基準で製造するAGA治療薬が流通しています。
インターネットを介し、個人輸入代行業者などを通して海外製の医薬品を手に入れることは実際可能で、値段の安さから購入を考える人もいるようです。
しかし、海外製品の個人輸入はリスクの高い行為のため決してお勧めできるものではありません。

厚生労働省が承認した日本のジェネリック医薬品は、日本人の体に悪影響が出ないかどうか、国の責任でしっかりと検証がされているので安心です。
しかし海外製品は日本人の体に対してどのように作用するのか検証されていません。
人種が違えば体格、内臓の強度などに違いが出ますから、薬の代謝機能に違いが出ることも考えられます。
海外製品では日本人に対しての安全性をチェックする工程がとられていないので、日本人に対しての安全性は確立されていないのです。
また、有効成分の量が日本国内の製品よりも高濃度なものもあり、うかつに手を出すと副作用が起きる危険もあります。

次の項では、個人輸入でAGA治療薬を購入することのリスクや危険性について詳しく見ていきます。

3.海外のAGA治療薬を輸入することのリスクと危険性
個人輸入で海外から医薬品を取り寄せる場合、全ての工程において信頼性が担保されません。
まず、インターネットなどで個人輸入代行業者を探すことになりますが、その業者自体が詐欺を企んでいる悪徳業者であったり、輸入する医薬品の信頼性を一切考慮しない、消費者の安全を軽視する業者である可能性があります。
仮に輸入代行業者が誠実であったとしても、医薬品を購入する先の海外の販売会社が詐欺を企んでいたり、不誠実である可能性があります。
仮に海外の販売会社が誠実であったとしても、その医薬品を納入する業者が不誠実である可能性はあります。

このように末端まで考えていくと、医薬品の製造を委託している会社の工場が不衛生だったり、適切な製造環境をしっかり確保できていない可能性など、様々なリスクがあることが分かると思います。
購入者の直接の窓口となる個人輸入代行業者が、これら末端までのすべての関係者を総ざらいして綿密にチェックすることは不可能です。
また医薬品自体の安全性や信頼性だけでなく、医師を介さずに薬を自己判断で使用することのリスクもあります。

これらをまとめて、以下で見てみましょう。

①偽造品を購入してしまう危険性

偽物の医薬品を売りつけて不当に儲けようとする輩がいることはすでに知られています。
AGA以外の分野でも様々な偽造品が確認されており、国内外で問題になっています。
見た目は正規品のように作られるので、一見して真偽を判断することが難しいこともよくあります。

②粗悪品である可能性

一応AGA治療に必要な成分は含んでいるけれども、成分量が足りずに効果効能が十分発揮できないもの、不純物が混入され健康被害が生じる危険のあるものなど、粗悪な製品である可能性も考えられます。

③説明を正確に理解するのが難しい

海外製品は日本語による説明書きが無いので、用法用量を間違えたり、副作用のリスクを見落としてしまう可能性があります。

④副作用の管理が難しい

自己責任で治療薬を輸入して使う場合、医師が介在しないので持病や体質を考慮した使用が難しくなります。
特に注意が必要なのが血圧や循環器に強い影響を与えるミノキシジルの内服薬です。
発毛効果が認められているミノキシジルは外用薬としての使用は認められていますが、日本国内では内服薬は承認されていません。
外用薬の場合は効果が局所に限定されるので副作用のリスクも比較的軽度ですが、内服薬は薬効が全身に及ぶので副作用のリスクが非常に高くなります。
心臓に持病があったり、血圧異常がある人は最悪の場合命を落としてしまう危険もあるので、ミノキシジル内服薬の自己使用は絶対にやめてください。

フィナステリド製剤も肝機能や生殖機能、精神神経系に対して副作用が生ずるリスクがありますから、医師が介在しない自己使用には常にリスクが付きまといます。

⑤万一副作用が起きても補償・救済されない

日本国内のルールに従い、厚生労働省の承認を得て製造販売された医薬品を適切に使用して、万が一副作用によって重篤な健康被害が生じた場合、「医薬品副作用被害救済制度」によって医療費や年金などの手当てを受けることができます。
個人輸入で購入した医薬品で健康被害が生じても、こうした救済はありません。

「医薬品副作用被害救済制度」について詳しくはこちらで確認できます。

また医薬品を海外から個人輸入することの危険性について、厚生労働省も注意喚起を行っていますのでご一読ください。

AGA治療は医師の指導の下で

海外からAGA治療薬を自己責任の元で輸入して使うことは現実としてできてしまいますが、安全性や様々なリスクを考えれば安易に手を出すのは考え物です。

体質や持病の有無を踏まえて安全な治療を受けられるように、医師の指導の下で治療を進めることが強く望まれます。

AGA治療の分野では、すでに有効な治療法がある程度確立されています。
AGAの原因物質をおさえるフィナステリド製剤の内服や、頭皮の血流を改善させ毛根を活性化し発毛作用をもたらすミノキシジルの外用塗布、あるいは有効成分を直接頭皮に注入するHARG治療など、いくつかの治療方法が用意されています。

必要に応じてこれらの治療法を組み合わせることで、相乗効果を生みより効果の高い薄毛治療が可能です。
安全を確保したうえで有効な薄毛治療を進められるよう、AGA治療は医師の指導の下で行うようにしましょう。

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