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髪に良い食べ物と悪い食べ物。薄毛と食生活の関係性

「◯◯を食べたら髪に良い」という話から「◯◯を食べなかったから薄毛になってしまった」という話まで、食べ物と髪の毛の関係性について、よく話題に挙がります。今回は髪に良い食べ物と悪い食べ物、そして薄毛と食生活の関係性について、詳しく見ていきましょう。

髪に良い食べ物

髪の毛の構成成分となる成分や、髪の毛の成長に関係のある成分が含まれているものが一般的には髪に良い食べ物と言われています。どのような栄養素や成分が髪に良いのか、どの食べ物にそれらが含まれているのかをそれぞれ確認してみましょう。

タンパク質

髪の毛は3層から成る構造によってできています。中心を軸のように通るメデュラ、その外側を覆うコルテックス、そして1番外側にあるキューティクルです。このうち85~90%をコルテックスが占めています。コルテックスはタンパク質から作られているのが特徴です。髪の毛の大部分をコルテックスが占めていることから、コルテックスの太さや強さがそのまま髪の毛の性質を決めます。そのため良質のタンパク質を摂ることは、髪の毛を健康に保つ上で重要です。

〈タンパク質が多い食べ物〉
肉、魚、卵、乳製品、大豆など

ビタミンE

頭皮マッサージをすると薄毛に良いと言われることがあるように、頭皮の血行が髪の毛に影響することはよく知られています。ビタミンEは血行を良くする働きのある成分です。血行を良くする目的で、医薬品のビタミン剤に配合されていることもあります。

〈ビタミンEが多い食べ物〉
ごま油、オリーブ油、うなぎ、かぼちゃ、アーモンドなど

亜鉛

髪の毛の大部分を占めるコルテックスがタンパク質から作られていることは先ほど触れました。このタンパク質とは厳密に言うとケラチンのことを指します。亜鉛はケラチンの生成に必要なミネラルであることから、薄毛と大きく関係しているのです。亜鉛が不足すると脱毛の原因になりうることがわかっています。。

〈亜鉛が多い食べ物〉
牡蠣、あわび、豚レバー、納豆、牛肉など

コラーゲン

コラーゲンを摂取すると、体内でアミノ酸に分解されます。アミノ酸はタンパク質を合成する原料になることから、コラーゲンも髪に良いと言われている成分です。髪の毛のツヤ感やハリを出すのにコラーゲンが良いと言われますが、摂取したコラーゲンは体内で一度分解されてしまいます。分解されてもまたコラーゲンが生成されるという研究もありますが、摂取したコラーゲンがすべて体内でもコラーゲンとして働くわけではないので、タンパク質の原料となるアミノ酸を補給する意味で摂取すると良いでしょう。

〈コラーゲンが多い食べ物〉
鶏皮、手羽先、うなぎ、ゼリー、豚肉など

ビタミンA

ビタミンAは髪の毛のツヤに関係している成分です。髪の毛の太さや長さに影響が直接あるわけではありませんが、髪の毛を乾燥から守り健康な見た目に導いてくれます。

〈ビタミンAが多い食べ物〉
うなぎ、レバー、チーズ、卵、緑黄色野菜など

ビタミンB

とくにビタミンB2やビタミンB6が髪に良い働きを持っています。ビタミンB2は皮脂の分泌量を調節してくれるため、皮脂が毛穴に詰まるのを抑えることが可能です。ビタミンB2が不足するとフケができやすくなることから、髪の毛が健康に育ちやすい環境を作るのに重要な役割を果たしています。ビタミンB6はタンパク質を原料に皮膚などを作るため、こちらも髪の毛の健康を守る上で大切です。

〈ビタミンB2が多い食べ物〉
レバー、マグロ、バナナ、かつお、肉など

〈ビタミンB6が多い食べ物〉
レバー、うなぎ、卵、納豆、乳製品、アーモンドなど

髪に悪い食べ物

髪の毛に悪い食べ物は、良い食べ物と違って一概にこれと言うことはできません。ある特定の食べ物を食べることで薄毛になるとは非常に考えにくいものです。しかし摂り過ぎると髪の毛の成長に影響を与えるものもありますので、ここでは摂り過ぎに注意したい食べ物を見ていきましょう。

脂質

動物性の脂質やバター、マーガリンなどの脂質を取りすぎると、脂質血液がドロドロになって血行が悪くなることもあります。血行が悪くなると髪の毛の成長に必要な栄養素が運ばれにくくなるため、脂質の摂り過ぎには注意しましょう。

〈脂質が多い食べ物〉
牛バラ肉、油、ベーコン、バター、ドレッシングなど

アルコール

体内に入ったアルコールは、アセトアルデヒドを経て酢酸へと代謝されます。代謝される過程で必要になるのが亜鉛です。亜鉛は髪の毛の大部分を担うケラチンの生成に必要になるため、アルコールの摂り過ぎも良くありません。

〈アルコールが多い飲み物〉
ウイスキー、焼酎、ブランデー、ワイン、シャンパンなど

栄養バランスの乱れはAGAと直接の関係性なし

ここまで髪の毛に良い食べ物と悪い食べ物をご紹介してきました。薄毛を食い止めるために髪の毛に良い食べ物を積極的に摂ろうと考えている方もいるかもしれません。私たちの体が食べたものから作られていることを考えると、たしかに食べ物も薄毛対策には重要です。しかしこれを食べれば髪の毛が生える、薄毛が治るといった食べ物はありません。逆にこれを食べれば薄毛が進行するという食べ物もないのです。

AGAは男性ホルモンが原因で起こるもの

食生活の乱れが原因で薄毛になったと考える男性もいますが、薄毛の原因のほとんどはAGA(男性型脱毛症)です。男性ホルモンのうちジヒドロテストステロン(DHT)が髪の毛の成長を阻害してしまうことがわかっています。髪の毛は成長期、退行期、休止期のサイクルを回って伸びたり抜けたりを繰り返していくのが特徴です。ジヒドロテストステロンは、髪の毛が太く長く成長する成長期の期間を短くしてしまうので、髪の毛が十分に育たなくなり、結果として薄毛になります。

医薬品での治療が鉄板

AGAの原因がジヒドロテストステロンであることがわかっているので、このジヒドロテストステロンの生成を抑えたり毛周期を正常に整えたりするものが治療薬として使われています。プロペシア(フィナステリド)やザガーロ(デュタステリド)、ミノキシジルが代表的です。きちんと効果のあるAGA治療をしたいのであれば、これらの医薬品を使ってしっかり治療を行うことが原則となっています。

栄養状態が極めて低下すると脱毛の可能性もある

とはいえ食べ物がまったく薄毛に関係していないこともありません。亜鉛欠乏症といって、亜鉛が極端に不足すると脱毛や薄毛の症状が出ることがわかっています。極端な栄養不良にある方、糖尿病や腎疾患がある方、先天性腸性肢端皮膚炎や慢性肝障害など亜鉛を吸収しにくい状態にある方は注意が必要です。

まとめ

髪の毛の多くはケラチンというタンパク質から作られているため、タンパク質を積極的に摂取することは髪に良いと考えられます。またビタミンBやビタミンE、亜鉛なども髪の毛に良い栄養素です。脂質やアルコールの摂り過ぎは髪の毛に良くないと言われますが、これらが薄毛の直接の原因になることは考えにくいでしょう。食べ物だけで薄毛をどうにかするのは難しいため、極端な食事をせずに栄養バランスを意識した食生活を送ることが大切です。食べ物だけで薄毛を治そうとせず、AGAの原因となるジヒドロテストステロンの働きを抑える治療を行いながら、バランスの良い食事を心がけていきましょう。

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