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髪と栄養

髪に栄養をしっかりと行き届ける事が育毛を促すと言われています。ワカメや牡蠣などが育毛に有効であることは有名ですが、果たして本当に効果はあるのでしょうか?
こちらでは育毛をお考えの方向けに、髪の生成に関連のある栄養素や食材についてご紹介します。

髪の構造

髪は外側から「キューティクル」「コルテックス」「メデュラ」が層になってできています。
それぞれの異なった構造、働きをご紹介します。

キューティクル

髪の1番外側にあり、硬いタンパク質で髪の内部組織を守る働きをしています。キューティクルは、うろこ状のものが重なった構造になっています。摩擦などによってキューティクルが剥がれると、髪へのダメージが蓄積されていきます。

コルテックス

髪の毛の85~90%を占め、繊維状のタンパク質から成ります。このタンパク質の脂質や水分量が髪の太さ、柔らかさなどの髪質に影響します。
また、髪色を左右するメラニン色素もコルテックスに含まれていて、メラニン色素の量や種類によって髪色が決まってきます。

メデュラ

髪の中心部に存在し、柔らかいタンパク質でできています。メデュラは太い髪には存在することが多いのですが、細い髪には無いこともあります。メデュラの働きに関しては、いまだ分かっていないことが多いとされています。

髪の毛は何からできてる??

私たちの髪の毛は、主に「ケラチン」というタンパク質で構成されています。髪の毛の約8~9割をこのケラチンタンパクが占めており、その他には水分やメラニン、脂質などが含まれています。

髪の大部分を占めるケラチンは、以下の18種類のアミノ酸が結合して出来ています。

ケラチンのアミノ酸組成

グリシン・アラニン・バリン・ロイシン・イソロイシン・フェニルアラニン
プロリン・セリン・スレオニン・チロシン・アスパラギン酸・グルタミン酸
アルギニン・リジン・ヒスチヂン・トリプトファン・シスチン・メチオニン

これらの構成成分のうち、シスチンの比率は最も高く髪の約15%ほどを占めます。このシスチンが髪を丈夫にし、しなやかさを保つ働きをしてくれるのです。

一口メモ:髪の栄養不足によるトラブル

髪に栄養が足りていないと、パサつきや乾燥、抜け毛を引き起こすことも。抜け毛や切れ毛、髪が細くなる等が、髪に栄養が足りていない合図です。

髪を作る3大栄養素

①タンパク質

髪の毛の約8割はケラチンタンパクで、これを構成するアミノ酸の多くは体内で生成することができない「必須アミノ酸」です。そのため、髪の大部分を占めるタンパク質が不足しないよう、食事で積極的に摂取する必要があります。

②ビタミン

ビタミンは細胞の代謝を活性化させ、新しい髪の生成を促します。つまり、他の栄養素がスムーズに機能するように働きかけ、髪を作るサポートをしてくれる成分です。
また、ビタミンは美容に欠かせないと言われるように、お肌の乾燥を防ぐ、血行をよくするなどの働きで健康な頭皮をつくっていきます。

③ミネラル

ミネラルは代謝を高める働きをし、健やかな頭皮をつくるには欠かせない栄養素です。
カルシウムや鉄分、セレニウム、亜鉛などが髪に良いミネラルとされています。なかでも、亜鉛は髪を作るのに重要な役割を担います。亜鉛はタンパク質の吸収を高めるほか、抜け毛の原因である酵素を抑制する働きをしてくれるのです。

タンパク質が含まれるオススメの食べ物

肉類、魚介類、卵類、大豆製品、乳製品など

食品 鶏むね肉 大豆 チーズ
質量 23.3g 22.3g 12g 34g 23g

バランスの良い食事をとることが大事

これまで、髪に良い栄養素をご紹介してきましたが、それだけを摂るのでは意味がありません。偏った栄養ばかりとることが、病気にかかる原因にすらなってしまうことも。

バランスが偏った食事では、全身に栄養を行き届けることができません。その結果髪も栄養不足の状態となり、育毛どころか薄毛や抜け毛が増える場合があります。

もうお分かりの通り、育毛を考える人には様々な栄養素をバランスよくとる事こそが大切です。

AGA(男性型脱毛症)にはしっかりとした治療を

AGA(男性型脱毛症)に対して食事による改善は期待できません。
こちらで紹介した栄養素についても、あくまで髪の生成をサポートし、栄養不足による脱毛を予防するものです。
AGAの原因は男性ホルモンの一種であるテストステロンが毛包で活性型の5α-ジヒドロテストステロンに代謝され、それが毛母細胞の男性ホルモン受容体に作用し、TGF-βやDKK1といったサイトカインを放出させることで、毛の成長を抑制することによると考えられています。
そのため、食事療法では根本的な改善にはならないのです。

AGAの改善には、テストステロンを活性型にすることを防ぐフィナステリドの内服や
IGF、HGF、VEFG、FGF−7という成長因子の産生を促進することで、毛乳頭細胞を活性化するミノキシジル外用が効果的です。

また2008年ごろからHARG療法が用いられるようになりました。
これはさまざまな成長因子、サイトカインが含まれているAAPEパウダーを頭皮に直接注入する治療方法で、ミノキシジル外用と比較しても、毛をより早くよく太く濃くする効果が報告されています。
国内外を合わせて3万件以上の施術実績があり、高い安全性と効果が確認されています。

上記のようなHARG療法とフェナステリド内服、ミノキシジル外用を併用していくことで、積極的なAGA・薄毛治療が可能となります。

AGA・薄毛治療にはクリニックでしっかりとした治療を受けることが大切です。
その上でバランスの良い食事を心がけることで、健康的な髪を手に入れましょう。

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