頭皮にボツッと赤いニキビができたという経験をしたことがある方は多いでしょう。
顔のニキビのように他人に見えるものではありませんが、頭皮のニキビはブラシでとかす時に痛みが生じますし、不快なものです。
場合によっては痒みも生じ、引っ掻くことで血が出てしまうこともあります。
なぜ頭皮にニキビができてしまうのでしょうか?
ニキビができてしまう原因を知り、頭皮トラブルの改善を目指しましょう。
頭皮のニキビとは
ニキビというと、顔や身体にできるニキビを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、頭にもニキビはできるものです。
頭皮のニキビに悩まされる方は多く、ニキビから他の頭皮トラブルに繋がってしまう場合もあります。
まずは、頭皮のニキビについて説明していきます。
ニキビとはどういったものなのか?
そもそもニキビとはどういったものかご存じでしょうか?
私たちの皮膚には、アクネ菌と呼ばれるニキビの原因となる菌が存在しています。
アクネ菌は常在菌なので健康な肌にも存在しており、何らかの原因でアクネ菌が繁殖してしまうことで炎症を起こすことでニキビとして現れるようになります。もちろん頭皮も皮膚なのでアクネ菌があり、繁殖を起こしてニキビが出来る仕組みになっているのです。
頭皮ニキビの特徴
頭皮にできるニキビは、顔にできるようなニキビと同じようなものです。
炎症を起こしているため赤い色になっています。
頭皮ニキビは顔のニキビと同じく、思春期の10代や20代に生じやすい傾向があります。
頭皮のニキビは湿疹や脂漏性皮膚炎と勘違いされることもありますが、湿疹や脂漏性皮膚炎であれば乾燥や頭皮の赤み、フケなどの症状も伴いますので、まずは病院で相談することをおすすめします。
頭皮にニキビができる原因
顔に比べると頭皮のニキビは出来難いものという印象があるかもしれませんが、目に見えにくい部分なので周囲からは見えていないだけで悩まされている方も多いものです。
頭皮にできるニキビのメカニズムは、前述したように顔や身体にできるニキビと同様です。
それでは、どういったことが原因で頭皮にニキビができてしまうのでしょうか?
頭皮にニキビができる原因はいくつか挙げられ、複数の原因が関係している場合もあります。
原因①:皮脂の過剰分泌
頭皮は皮脂が多い場所であり、皮脂の分泌量が多ければ毛穴詰まりを起こしやすくなります。
毛穴詰まりを起こせば、皮脂を栄養とするアクネ菌が出口のない毛穴の中で繁殖を起こすため、ニキビができてしまいます。
皮脂が過剰分泌される原因は、ホルモンの乱れや脂質の多い食事など身体の内側にあります。
また、洗いすぎによって頭皮が乾燥すれば、肌を乾燥から守るために皮脂が過剰分泌されることもあります。
原因②:ターンオーバーの乱れ
皮膚にはターンオーバーというサイクルがあり、皮膚の表面は新しい細胞ができれば角質として形成されて剥がれ落ちていきます。
つまり、定期的に皮膚は生まれ変わりを繰りかえしているのです。
しかし、皮膚のターンオーバーは生活習慣の乱れやストレス、加齢によって容易に乱れやすくなっています。
頭皮のターンオーバーが乱れれば、古い角質が剥がれ落ちることなく残り続けてしまうため、角質が硬くなってしまいます。
そうすると、毛穴も塞がってしまうことで皮脂が溜まりやすくなり、毛穴詰まりを起こすことでニキビができてしまいます。
原因③:頭皮環境の悪化
頭皮環境が悪くなり、毛穴詰まりや肌のバリア機能の低下を引き起こせばニキビを引き起こしやすくなります。
不衛生な状態に頭皮をしていれば頭皮環境は悪くなりますし、頭皮に何か刺激になるようなことがあればバリア機能は低下してしまうことで頭皮環境の悪化に繋がります。
頭皮への刺激は、紫外線や肌に合わないシャンプー、手で頭皮を触る癖などが挙げられます。
頭皮のニキビを改善するためにできること
頭皮のニキビは放っておいてもその内消えるだろうと考える方も多いかもしれませんが、症状が悪化してしまう場合もあります。
ニキビから頭皮トラブルを起こし、抜け毛に繋がってしまうようなことも考えられるため、頭皮ニキビはきちんと改善したいものです。
そこで、頭皮のニキビを改善するためにできることを紹介していきます。
シャンプーや洗い方の見直し
まずは使用しているシャンプーの見直しを行いましょう。
肌に合わないシャンプーを使っていれば、皮脂の過剰分泌や頭皮の刺激になってしまっている可能性が考えられます。
また、髪の洗い方に問題がある場合もあります。
ニキビを改善するには頭皮を清潔にすることが大切ですが、洗いすぎは反対に頭皮を痛めることになってしまいます。洗髪は1日1度にして、シャンプーやトリートメントは洗い流しのないようにしっかりとすすぐようにしてください。
シャンプーなどの洗い残しがニキビを悪化させてしまうこともあります。
生活習慣の乱れを改善する
生活習慣の乱れは、皮脂の過剰分泌や頭皮のターンオーバーの乱れに繋がります。
皮脂の過剰分泌に繋がるような脂質の多い食事ばかりするのではなく、バランスの取れた食事を心掛けるようにしましょう。
栄養に偏りがあれば、ニキビだけではなく頭皮環境にも悪影響を及ぼしてしまいます。
睡眠不足は頭皮のターンオーバーの乱れに繋がるため、きちんと睡眠を取るようにすることでターンオーバーを促進させます。
頭皮環境を清潔にする
頭皮環境が不衛生だと、皮脂や汗などによって毛穴詰まりを起こす可能性や、頭皮環境の悪化を引き起こすことが考えられます。
そのため、できるだけ頭皮環境を清潔に保つことを日常的に意識することが大切です。
長時間帽子を被り続けることは頭皮が蒸れることで細菌を繁殖させやすくするので避けるようにし、枕カバーは頻繁に洗うようにしましょう。
ニキビだけじゃない!頭皮トラブルの種類
頭皮トラブルによって起こる症状はニキビだけではありません。
頭皮トラブルにはさまざまなものがあり、放っておけば薄毛や抜け毛に繋がってしまう恐れもあります。
ニキビ以外にも考えられる頭皮トラブルの種類は次のものが挙げられます。
フケ
フケは頭皮の角質が剥がれ落ちたものです。
そのため、多少であれば肌のターンオーバーによって古い角質が剥がれ落ちたことによるものと考えられます。
しかし、フケの量が多い場合やフケが脂っぽい場合には注意が必要です。
頭皮の乾燥によってフケが増加していることや、脂漏性皮膚炎によって脂っぽいフケが出てきてしまっていることが考えらえます。
かゆみ
頭皮にかゆみが現れる原因は、頭皮の乾燥をはじめ、湿疹や脂漏性皮膚炎など様々です。
シャンプーの使い過ぎや洗いすぎによって必要な皮脂まで取り除いてしまうことで皮膚が乾燥し、かゆみが生じてしまうのです。
乾燥肌は外部からの刺激も受けやすくなるため、頭皮トラブルが悪化しやすくなります。そうすると、抜け毛を引き起こすことも考えられます。
湿疹や皮膚炎の場合には自分で治すことは難しいため、クリニックに相談することが望ましいです。
ベタツキ
頭皮が脂っぽくベタつくという頭皮トラブルは、中高年の男性に多い悩みです。
ベタつきに伴い、嫌な臭いが頭皮からするという方も多いでしょう。
これは、皮脂が過剰分泌されていることによってベタつきや臭いが発生しています。
まとめ
頭皮のニキビは、日常生活の習慣などが原因で頭皮環境が悪くなってしまっていることが考えられます。
頭皮環境が悪くなっているということは、ニキビ以外の頭皮トラブルが起きている可能性もあります。
頭皮トラブルは根本から治療しなければ、症状が進行してしまう恐れがあります。
早期治療を開始することで早期改善が期待できるため、頭皮トラブルをはじめ薄毛や抜け毛は早期にクリニックに相談するようにしましょう。