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頭皮の色をチェックしよう!赤みがかった頭皮は要注意?

あなたは普段頭皮にかゆみや違和感を感じることはありますか?
一過性の軽いかゆみであればそれほど気にせず過ごしていらっしゃるかもしれませんが、少しでも頭皮にかゆみがあったり、痛みや違和感を覚えた時は、一度自分の頭皮の色を確認してみましょう。
その際、頭皮が赤みがかっていたら要注意です。

本章では頭皮が赤みを帯びる原因や抜け毛につながるリスク、また頭皮を健康に保つ方法などについて解説していきます。

健康な頭皮の色は何色?

普段は髪の毛に隠れているので頭皮の色を直に観察するのは難しいですが、健康な頭皮は青白い色をしています。

おでこの皮膚と頭皮の色を比べると分かりやすく、見比べると青白い色~白っぽく見えると思います。
本来青白い色の頭皮が赤みがかっている場合、何らかの原因で炎症を起こしている可能性があります。
炎症を起こす原因はいくつか考えられるので、次の項で見てみましょう。

頭皮が赤くなる原因は?

頭皮の赤みは色々な原因で起きます。
大きく、日常で受ける刺激によるものと皮膚疾患によるものに分けることができるので、以下でそれぞれ見ていきます。

日常で受ける刺激に起因するもの

①シャンプー剤の刺激
頭皮のかゆみや刺激などの異常を訴えた時によく疑われるのは、日ごろ使っているシャンプー剤の刺激によるものです。
手に取りやすい値段の大衆向けシャンプーの多くには、高級アルコール系(洗浄力が良く、皮脂が多くて困っている方」に対してメリットがあります)の洗浄成分が配合されています。

製造コストが安く、しかも洗浄作用が強いので製造する企業が好んで使用する成分です。

「〇〇硫酸〇〇」などの名前で配合されていますが、洗浄作用が強すぎて頭皮異常を訴える人もいます。
特に洗髪後にすすぎ残しがある場合、刺激成分が頭皮に残るため悪影響が強まります。

②市販育毛剤の刺激
市販の育毛剤には主成分以外にも様々な成分が配合されています。
人によってはそれらの成分に反応してかゆみや刺激感を感じることもあります。

育毛を考えて使用するわけですから、「毛根を刺激されている」と勘違いしてしまう人もいますが、使用後にかゆみや刺激が続くようであれば自分の頭皮に合わないと考えるべきでしょう。
基本的に、使用後にヒリヒリした感じがする、灼熱感を感じる、あるいはかゆみを生じる場合は危険信号と捉える必要があります。

③紫外線の影響
日中外で仕事をする人や長時間頭皮を保護せずに外出した人など、日光の紫外線を多く浴びるとその刺激で頭皮が赤くなることがあります。
いわゆる日焼けの状態ですので、ひどくなければ期間の経過とともに落ち着いてきますが、ヒリヒリ感が強い場合は早めに医療機関で診察を受けるようにしてください。

④パーマ剤や毛染めの刺激
パーマやカラーリングでオシャレを楽しむ人もいるでしょう。
しかしパーマやカラーリングに使用する薬液は頭皮に強い刺激をもたらすので、育毛や抜け毛予防を考える場合はあまりお勧めできるものではありません。

特に美容院などではなく、自分で自宅で行う場合、どうしても薬液が頭皮についてしまうことが多くなります。
自己施術後に薬液の刺激で頭皮に赤みや刺激感、かゆみなどが生じやすいので、自分で行う際は特に細心の注意が必要です。

皮膚疾患に起因するもの

①脂漏性湿疹
シャンプーなどから日常でよく受ける刺激とは別に、頭皮の異常から赤みを生じることもあります。
代表的なものに脂漏性湿疹があります。これにより頭皮や顔面をはじめ、髪の生え際や耳の周囲などに慢性の炎症が起きて、フケや脂ぎった黄色い鱗屑が生じます。
原因ははっきりとしていませんが、皮膚に常在する微生物である、マラセチア属の真菌が何らかの役割を果たしていると考えられています。

脂っこい食事を好む人やホルモンバランスが崩れている人がなりやすいとされています。

②その他の皮膚疾患
頭皮に赤みを生じさせる疾患は他にも表皮が異常に増殖する「乾癬」や、真菌が原因となる「頭皮白癬」などもあります。
特に頭部白癬は他人に感染させる恐れがあるので早急な治療が必要です。

ご自身による判断材料として頂くために参考画像を添付します。
※画像は閲覧注意です。

MSDマニュアル「乾癬」の画像はこちら
MSDマニュアル「頭部白癬」の画像はこちら

赤い頭皮を放置すると抜け毛につながることも

脂漏性湿疹が進行(悪化)することで粃糠性脱毛症を引き起こすなど、抜け毛につながる可能性があります。

頭皮白癬もうろこ状のフケの発生と共に楕円形の脱毛を呈します。
乾癬自体は直接薄毛につながるわけではありませんが、かゆくて引っ掻いてしまい、脱毛することはあります。
そして、上記のような皮膚疾患でなくとも、シャンプーや紫外線、育毛剤など日常で受ける刺激によって、頭皮ダメージが蓄積し脱毛を起こすことがあります。

必ずしも病的なものでなくとも、頭皮の赤みは何らかの異常を示しているので、頭皮を健康に保つために日常でできることはしておきたいものです。

頭皮の赤みを防いで健康に保つには?

頭皮の赤みは皮膚疾患が原因となることもありますが、全体を見れば比率的にはそう多くはありません。
最も考えられる原因は日ごろ使っているシャンプーなどの製品による刺激です。

従って、日常でできる対策としては、頭皮にできるだけ余計な刺激を与えないようにする配慮しましょう。
原因として最優先で考えるべきなのが毎日使うシャンプーや育毛剤です。

シャンプーは刺激が強い成分を避けるため、高級アルコール系洗浄成分が入っていないアミノ酸系のマイルドなシャンプーに切り替えるのが良いでしょう。
もしくは「育毛シャンプー」と呼ばれる類の製品も、頭皮の健康を考えて作られているのでお勧めです。
また洗髪回数は多すぎると体の防衛反応から皮脂の分泌が過剰になる恐れがあります。
通常は一日一回、寝る前の洗髪で十分です。

洗髪の際にシャンプー剤のすすぎ残しがあると、これも炎症を起こす要因になるのですすぎは十分に行ってください。

市販の育毛剤については、もし現状で頭皮に赤みがあるのであればしばらく止めてみましょう。
また、カラーリングやパーマはできるだけ控え、どうしてもという場合はプロに施術をしてもらいましょう。

外出の際は帽子や頭皮専用の日焼け止めスプレーなどで紫外線対策も忘れずに行ってください。
日常でできる対策をしても改善が見られない、あるいは現状で頭皮の赤みが強い、かゆみがひどい場合はできるだけ早く病院で見てもらうのがベストです。
すでに脱毛量が多いと感じている場合も同様で、概ね1日50本~100本程度の抜け毛であれば正常の範囲内とされますが、これを超える場合や不安な時には医師に相談してみましょう。

頭皮の赤みは病院でどんな治療をするの?

抜け毛や薄毛、頭皮に関する診察を日ごろ行っている医師であれば、頭皮の状態を観察するだけで大体の原因の目途をつけられます。

患者さんからの聞き取りなども含めて、頭皮の赤みの原因を探り、必要に応じて投薬など適切な処置が施されます。
症状が軽度であれば、上で示したように日常生活で刺激を遠ざけるように助言がなされるはずです。
症状の強さによってはかゆみ止めや抗炎症薬などが処方されることもあるでしょう。

皮膚疾患がある場合、その種類や症状の程度に応じて生活習慣の指導の他に投薬治療が行われます。
脂漏性湿疹の場合、症状を悪化させるマラセチア菌を抑えるために抗真菌薬を用いたり、炎症を鎮めるためにステロイド薬が検討されることもあります。

粃糠性(ひこうせい)脱毛症の場合、かゆみを抑える抗ヒスタミン剤の他、症状が強ければステロイドを検討します。
カビ菌が悪さをしていることもあるので、カビを抑えるシャンプーを使うことも検討されます。

乾癬はステロイドの他、ビタミンD3の外用薬を塗布する治療が検討されるでしょう。
頭部白癬はいわゆる水虫菌が悪さをするので、感染性があるため、免疫機能を弱めるステロイドの使用は敬遠されます。

菌を抑える効果のある内服薬や外用薬、同様の効果のあるシャンプーの併用が検討されるでしょう。
いずれにしても、頭皮や頭髪に詳しい医師の診察を受けることによって適切な処置が可能になります。

AGAを併発しているケースもある

頭皮の赤みや炎症を理由とする脱毛があるとしても、並行してAGAによる脱毛が進行していることもよくあります。
その場合は、皮膚疾患を治療したり、頭皮の炎症を鎮め刺激を避けた生活を心がけても薄毛は進行していきます。
炎症や上で説明した皮膚疾患による脱毛とAGAによる脱毛は機序が全く違うので、それぞれ別の視点から治療のアプローチが必要です。
男性の多くが発症するAGAはすでに標準的な治療法が用意されているので、フィナステリド製剤やミノキシジル、あるいはHARG療法といった治療を組み合わせて抜け毛、薄毛を効率的に改善することができます。

医師が診察することで抜け毛や薄毛、また頭皮異常の原因をはっきりさせることができるので、頭皮の赤みが気になる、またはすでに抜け毛が増えてきているという人は、一度医師の診察を受けてみることをお勧めします。

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